3/26(日)“わたしの夢”応援プロジェクトvol.9 「熊本マリのピアノ・クリニック」イベントレポート&いわき市内視察の様子をアップしました。

2017/03/31

一般社団法人チームスマイルによる、被災地の子供たちを元気づけ、その夢の後押しをするための「“わたしの夢”応援プロジェクト」。前回の倍賞千恵子さんに続き、今回はピアニストの熊本マリさんを迎え、『チームスマイルpresents “わたしの夢”応援プロジェクトvol.9/「熊本マリさんのピアノ・クリニック」』と題したイベントが、福島県いわき市内の「いわきPIT」と湯本高校で開催されました。

当日早朝に東京を出発し、いわき入りした熊本さん。さっそく会場である「いわきPIT」に向かいました。到着すると、今回の「ピアノ・クリニック」の参加者である3名が熊本さんを待ち構えていました。3名は世界的ピアニストとの初対面に緊張しながらも、簡単な自己紹介を行い、いよいよイベントの始まりです。最初のプログラムは熊本さんのトークショー。ピアノを習い始めたきっかけや自身の生い立ちを披露した後、熊本さんからは「5才からピアノを始め、プロのピアニストになるまで沢山の指導者に教わってきた。指導者の中には"普通の人より手が小さいから、あなたはピアニストには向いていない"と言う人もいた。でも最後に決めるのは自分自身。人の意見に左右されずに、強い意志を持って自分が決めた夢に向かって頑張って欲しい」とエールが送られました。

開演前には、イベントを待ちわびたお客様の行列ができました

開演前には、イベントを待ちわびたお客様の行列ができました

時折ユーモアを交えながらの熊本さんのトークショーも大好評でした

時折ユーモアを交えながらの熊本さんのトークショーも大好評でした

開演前には、イベントを待ちわびたお客様の行列ができました

開演前には、イベントを待ちわびたお客様の行列ができました

時折ユーモアを交えながらの熊本さんのトークショーも大好評でした

時折ユーモアを交えながらの熊本さんのトークショーも大好評でした

トークショウに続いて、イベントの目玉である「ピアノ・クリニック」が行われました。トップバッターは、小学1年生の山田香音さん(7歳)。緊張しながらも『あした元気になぁれ!』『やさしい気持ち』を披露。「左手に自然なリズム感があってとても良いわ」と熊本さん。「mf、mpに注意して強弱を出してみること、元気になるとき、優しい気持ちになるときはどんな時か、想像しながら弾いてみて」とアドバイス。指摘を受けた香音さんがもう一度弾いてみると、アクセントがはっきりついて見違えるように良くなりました。

熊本さんが見守る前で、まずは参加者たちが一人ずつ演奏します

熊本さんが見守る前で、まずは参加者たちが一人ずつ演奏します

山田香音さんの演奏後に、「mf、mpって分かる?」と楽譜を指さしながらアドバイスする熊本さん

山田香音さんの演奏後に、「mf、mpって分かる?」と楽譜を指さしながらアドバイスする熊本さん

熊本さんが見守る前で、まずは参加者たちが一人ずつ演奏します

熊本さんが見守る前で、まずは参加者たちが一人ずつ演奏します

山田香音さんの演奏後に、「mf、mpって分かる?」と楽譜を指さしながらアドバイスする熊本さん

山田香音さんの演奏後に、「mf、mpって分かる?」と楽譜を指さしながらアドバイスする熊本さん

次の奏者は、3才からピアノを始め、将来はピアニストになりたいという夢を持つ小学4年生の長柄瑠璃さん(10歳)。堂々となめらかに『バラード』を披露。熊本さんも真剣な表情で演奏を見つめます。弾き終わると、姿勢について気になった熊本さんから「恥ずかしい気持ちが姿勢に出ているみたい。恥ずかしい気持ちを忘れて弾いてみて」「右手は3、左手は1ぐらいの力の入れ方で」と具体的なアドバイス。アドバイス通りに弾いてみると、さらにダイナミックでバランスの良い演奏に。

将来の夢はピアニストという、長柄瑠璃さんを前に、熊本さんの指導にも熱が入ります

将来の夢はピアニストという、長柄瑠璃さんを前に、熊本さんの指導にも熱が入ります

クリニックの参加者が緊張しながら自分の番を待つ様子。150名の観覧者が固唾をのんで見守ります

クリニックの参加者が緊張しながら自分の番を待つ様子。150名の観覧者が固唾をのんで見守ります

将来の夢はピアニストという、長柄瑠璃さんを前に、熊本さんの指導にも熱が入ります

将来の夢はピアニストという、長柄瑠璃さんを前に、熊本さんの指導にも熱が入ります

クリニックの参加者が緊張しながら自分の番を待つ様子。150名の観覧者が固唾をのんで見守ります

クリニックの参加者が緊張しながら自分の番を待つ様子。150名の観覧者が固唾をのんで見守ります

最後は参加者の中で最年長の高橋咲栄さん(40歳)。2011年の震災後、前向きに生きていくためにピアノを始めたとのこと。曲目は『大地』、大人のしっとりした演奏で観覧者を魅了しました。熊本さんは「左手が自由自在に動かせている、素晴らしい。普通の人は左手に力が入ってしまうのに、右手に力が入っているみたい。」と手の癖を指摘。「右手は弦を伸ばすような感じで」と、力を抜くための手首の使い方について手取り足取り指導を受けた高橋さん、二度目には全体的に力が抜けて、リズム感のある演奏に変わりました。

手取り足取りの指導を受けて高橋咲栄さんも二度目は見違えるような演奏に

手取り足取りの指導を受けて高橋咲栄さんも二度目は見違えるような演奏に

手取り足取りの指導を受けて高橋咲栄さんも二度目は見違えるような演奏に

手取り足取りの指導を受けて高橋咲栄さんも二度目は見違えるような演奏に

3人の勇気とチャレンジを称えて「クリニック」は一旦終了し、続いて熊本さんによるミニコンサートが行われました。リストの「愛の夢」やショパン「ノクターン」など9曲が披露され、拍手喝采の中、本イベントは終了しました。

世界的ピアニストの生演奏に、会場から溜息がもれます

世界的ピアニストの生演奏に、会場から溜息がもれます

世界的ピアニストの生演奏に、会場から溜息がもれます

世界的ピアニストの生演奏に、会場から溜息がもれます

「いわきPIT」でのイベントが終わると、すぐに熊本さんは車でいわき市内の被災地を巡りました。震災で大きな被害を受けた薄磯地区の豊間中学校の建設地を視察。車中から防波堤を観ながら、塩屋埼灯台のふもとにある歌碑、遺影碑、永遠のひばり像に立ち寄った後、最後の訪問地である湯本高校に向かいました。

海岸線の防波堤とともに、新しい街を造るための工事が着実に進んでいます

海岸線の防波堤とともに、新しい街を造るための工事が着実に進んでいます

塩屋崎灯台の歌碑の前に立つとセンサーが反応して、塩屋岬をモチーフにした「みだれ髪」が流れます。

塩屋崎灯台の歌碑の前に立つとセンサーが反応して、塩屋岬をモチーフにした「みだれ髪」が流れます。

海岸線の防波堤とともに、新しい街を造るための工事が着実に進んでいます

海岸線の防波堤とともに、新しい街を造るための工事が着実に進んでいます

塩屋崎灯台の歌碑の前に立つとセンサーが反応して、塩屋岬をモチーフにした「みだれ髪」が流れます。

塩屋崎灯台の歌碑の前に立つとセンサーが反応して、塩屋岬をモチーフにした「みだれ髪」が流れます。

教室に入ると、熊本さんを待ち構えていた吹奏楽の部員たちが、中島みゆきさんの「糸」、ミュージカルキャッツの「メモリー」を演奏。演奏を聴いた熊本さんは、「心がこもっていて感動しました。一言で言うと、温かいビーフシチューのような演奏だった。レベルが高くてびっくりしています」と驚き。

2016年度の全日本吹奏楽コンクール東北大会・高等学校の部で、金賞を受賞したほどの実力を持つ「湯本高校吹奏楽部」。

2016年度の全日本吹奏楽コンクール東北大会・高等学校の部で、金賞を受賞したほどの実力を持つ「湯本高校吹奏楽部」。

「レベルが高い!」と湯本高校吹奏楽部の迫力ある演奏に、思わず驚く熊本さん

「レベルが高い!」と湯本高校吹奏楽部の迫力ある演奏に、思わず驚く熊本さん

2016年度の全日本吹奏楽コンクール東北大会・高等学校の部で、金賞を受賞したほどの実力を持つ「湯本高校吹奏楽部」。

2016年度の全日本吹奏楽コンクール東北大会・高等学校の部で、金賞を受賞したほどの実力を持つ「湯本高校吹奏楽部」。

海岸線に防波堤を造るとともに、新しい街を造るための作業が進んでいます

「レベルが高い!」と湯本高校吹奏楽部の迫力ある演奏に、思わず驚く熊本さん

ピアノがある音楽教室へ移動した熊本さんから、部員のみなさんへ恩返しとして、ファリャの「恋は魔術師~火祭りの踊り~」の演奏がプレゼントされました。力強く、思いのこもった熊本さんのピアノに誰もが心を奪われ、静まり返る教室。演奏後には大きな拍手が湧き起こりました。

プロの演奏をこんなにも目の前で聴くことのできる貴重な機会となりました

プロの演奏をこんなにも目の前で聴くことのできる貴重な機会となりました

熊本さんの演奏を真剣な眼差しで見つめる生徒たち。会場も静まり返ります

熊本さんの演奏を真剣な眼差しで見つめる生徒たち。会場も静まり返ります

プロの演奏をこんなにも目の前で聴くことのできる貴重な機会となりました

プロの演奏をこんなにも目の前で聴くことのできる貴重な機会となりました

熊本さんの演奏を真剣な眼差しで見つめる生徒たち。会場も静まり返ります

熊本さんの演奏を真剣な眼差しで見つめる生徒たち。会場も静まり返ります

演奏後の交流会では、熊本さんから吹奏楽部のみなさんへ「パート内の衝突はないの?」と鋭い質問。「音が合わないときは、みんなで一度合わせてみて話し合って解決している」と、吹奏学部部長の橋本さん。部員の皆さんからの「プロになって辛かったことはありましたか?」という問いには、「コンサートで思いがけないミスをしてしまい、ピアニストを辞めようかと思うほど落ち込んだ時期もあった。でも失敗を次のコンサートに生かそう、前向きな気持ちを持とう、と思うようになった」と熊本さん。「失敗は自分自身を成長させてくれるもの。前向きな気持ちで前へ一歩踏み出して欲しい」とエールを送り、熊本さんは湯本高校を後にしました。

生徒からの質問も、一つ一つ丁寧に答える熊本さん

生徒からの質問も、一つ一つ丁寧に答える熊本さん

生徒の大きな拍手に見送られて、熊本さんにも笑顔がこぼれます

生徒の大きな拍手に見送られて、熊本さんにも笑顔がこぼれます

豊間中学校建設地へ向かう途中。豊間・薄磯地区は美しい風景が広がる場所です

豊間中学校建設地へ向かう途中。豊間・薄磯地区は美しい風景が広がる場所です

生徒の大きな拍手に見送られて、熊本さんにも笑顔がこぼれます

生徒の大きな拍手に見送られて、熊本さんにも笑顔がこぼれます

「今日は本当に良い機会だった。次の釜石開催でもどんな出会いがあるのか楽しみ」と意気込みを語ってくれた熊本さん。この日のイベントの模様は、テレビユー福島で特別番組として放送されます。

チームスマイル矢内代表と熊本さんを囲んでの記念のスナップ。生徒たちの満足気な表情が印象的です

(撮影:鈴木 穣蔵)