“わたしの夢”応援プロジェクトvol.7「倍賞千恵子さんと映画『世界でいちばん美しい村』を観よう」といわき市内視察の様子をアップしました。

2017/02/10

一般社団法人チームスマイルによる、被災地の子供たちを元気づけ、その夢の後押しをするための「“わたしの夢”応援プロジェクト」。前回の川淵三郎さんに続き、今回は国民的女優で歌手でもある倍賞千恵子さんを迎え、『チームスマイルpresents“わたしの夢”応援プロジェクトvol.7/倍賞千恵子さんと映画「世界でいちばん美しい村」を観よう』と題したイベントが、福島県いわき市内の平第三中学校と「いわきPIT」で開催されました。

当日の朝、映画監督の石川梵さん、ご主人で音楽家の小六禮次郎さんといわき入りした倍賞さんは、さっそく最初の訪問地である平第三中学校に向かいました。学校に到着するや、子供たちの熱烈な歓迎を受けた倍賞さん。

今回もテレビユー福島の密着取材班が同行。左から石川梵監督、倍賞さん、矢内代表

今回もテレビユー福島の密着取材班が同行。左から石川梵監督、倍賞さん、矢内代表

学校では中学生たちが黄色いハンカチを振りながら一行を歓迎してくれました

学校では中学生たちが黄色いハンカチを振りながら一行を歓迎してくれました

今回もテレビユー福島の密着取材班が同行。左から石川梵監督、倍賞さん、矢内代表

今回もテレビユー福島の密着取材班が同行。左から石川梵監督、倍賞さん、矢内代表

学校では中学生たちが黄色いハンカチを振りながら一行を歓迎してくれました

学校では中学生たちが黄色いハンカチを振りながら一行を歓迎してくれました

教室に入ると、倍賞さんら一行を待ちかまえていた合唱部の部員たちが「浜辺の歌」を斉唱。アドバイスを求められた倍賞さんは、「とっても清々しい歌声だった。本当に心を込めて歌ったものは、みんな素晴らしい。私からアドバイスすることなんてないわ。」と答えるなり、ご主人の小六さんをピアノの前に座らせて、「忘れな草をあなたに」を静かに歌い始めました。

この日の合唱部は約20名、一番左端の男子以外は全員女子生徒でした

この日の合唱部は約20名、一番左端の男子以外は全員女子生徒でした

黒板に子供たちが書いた「ようこそ倍賞千恵子さん」のメッセージの前で歌う倍賞さん

黒板に子供たちが書いた「ようこそ倍賞千恵子さん」のメッセージの前で歌う倍賞さん

この日の合唱部は約20名、一番左端の男子以外は全員女子生徒でした

この日の合唱部は約20名、一番左端の男子以外は全員女子生徒でした

黒板に子供たちが書いた「ようこそ倍賞千恵子さん」のメッセージの前で歌う倍賞さん

黒板に子供たちが書いた「ようこそ倍賞千恵子さん」のメッセージの前で歌う倍賞さん

歌の披露を予定していなかった倍賞さんの突然のサプライズに、子供たちや先生方、父兄はもちろん、スタッフ一同もびっくり。やがて、優しくて、それでいて強い想いの伝わる倍賞さんの歌声と、それを包み込むような小六さんのピアノに誰もが心を奪われ、静まり返る教室。演奏後には温かい拍手が湧き起こりました。すると今度は子供たちから、「倍賞さんが見えると決まってからこの2週間、一生懸命練習してきました」と、お返しの歌のプレゼント。福島第一原発から20km圏内に位置し、未だに故郷に帰れない南相馬市小高中学校の生徒たちが、離ればなれになってしまった仲間たちを思って歌詞を綴った、「群青」という曲を熱唱。

目に大粒の涙を浮かべて聴き終えた倍賞さんは、何も言わずに子供たちの前に歩み出ると、約20人の合唱部の生徒たちと一人ずつ、熱い抱擁を交わしました。「ありがとうの気持ちを伝えるのに、私はどうしたらいいかと考えた」という倍賞さん。子供たちにとっても一生忘れられない、かけがえのない時間となりました。校庭に戻ると、校旗の掲揚ポールには「幸せの黄色いハンカチ」がずらり。大勢の生徒たちが黄色いハンカチやリボンを身に着けて集まり、倍賞さんら一行との別れを惜しみました。「今はどんな小さなことでもいいから、何か前に一歩、踏み出して欲しい」とエールを残して、倍賞さんは中学校を後にしました。

子供たちの歌を聴き終えた倍賞さんは彼らの肩を1人ずつしっかり抱いてくださいました

子供たちの歌を聴き終えた倍賞さんは彼らの肩を1人ずつしっかり抱いてくださいました

「幸せの黄色いハンカチ」が掲げられたポールを前に中学生の皆さんと倍賞さん

「幸せの黄色いハンカチ」が掲げられたポールを前に中学生の皆さんと倍賞さん

子供たちの歌を聴き終えた倍賞さんは彼らの肩を1人ずつしっかり抱いてくださいました

子供たちの歌を聴き終えた倍賞さんは彼らの肩を1人ずつしっかり抱いてくださいました

「幸せの黄色いハンカチ」が掲げられたポールを前に中学生の皆さんと倍賞さん

「幸せの黄色いハンカチ」が掲げられたポールを前に中学生の皆さんと倍賞さん

ランチタイムには、地元・福島の食材をふんだんに使った農家レストラン「ワンダーファーム」で、大好きなトマト料理に舌鼓を打った後、一行は津波や火災による被害の大きかった四倉や久ノ浜の海岸線を視察。延々と続く防波堤で、すっかり海が見えなくなった風景を前に、「復興に向けた人間の力強さに感心すると同時に、防波堤が立ちはだかる光景には複雑な気持ちも抱いた」と、石川梵監督。

「ワンダーファーム」では福島の野菜の美味しさを実感しました

「ワンダーファーム」では福島の野菜の美味しさを実感しました

延々と続く防波堤であの頃の海は見えなくなりました

延々と続く防波堤であの頃の海は見えなくなりました

「ワンダーファーム」では福島の野菜の美味しさを実感しました

「ワンダーファーム」では福島の野菜の美味しさを実感しました

延々と続く防波堤であの頃の海は見えなくなりました

延々と続く防波堤であの頃の海は見えなくなりました

様々な思いを胸に一行は「いわきPIT」に到着、いよいよ本イベントのスタートです。
「世界でいちばん美しい村」は、東北と同じく大地震に見舞われた、ネパールのある村を訪ねた写真家の石川梵さんが、震災と逞しく向き合う村人たちを追い続けた渾身のドキュメンタリー。この映画のナレーションを倍賞さんが担当しています。
上映後のトークショウで、倍賞さんにナレーションを依頼した理由を聞かれた石川監督は、「倍賞さんの言葉には、愛が一杯詰まっている。一言一言にハートマークが付いているんです」。その言葉を受けて倍賞さん、「ネパールも東北も、人が生きていくのに大切なことは変わらないと思うんです。何か一つ、大切なこと、愛する人があれば生き抜いていけるんじゃないか、と」。

この日のいわきPITは抽選で選ばれた200名のお客様で超満員

この日のいわきPITは抽選で選ばれた200名のお客様で超満員

石川監督と倍賞さんのトークショウを通じて映画への思いも深まりました

石川監督と倍賞さんのトークショウを通じて映画への思いも深まりました

この日のいわきPITは抽選で選ばれた200名のお客様で超満員

この日のいわきPITは抽選で選ばれた200名のお客様で超満員

石川監督と倍賞さんのトークショウを通じて映画への思いも深まりました

石川監督と倍賞さんのトークショウを通じて映画への思いも深まりました

最後は、倍賞さんと小六さんご夫妻によるミニコンサートが行われ、大ヒット曲「下町の太陽」や「さくら貝の歌」など7曲が披露されました。「子供たちと時を忘れて時間を共にできたことが嬉しかった。自分が少しでも役に立てることがあるのなら、これからも皆さんの前で歌っていきたい」と倍賞さん。その胸とマイクスタンドには、平第三中学校の生徒たちが身に着けていた黄色いハンカチやリボンが、いつまでもキラキラと揺れていました。

トークショウの後は倍賞さんのミニコンサート。倍賞さんの胸には子供たちが振っていた黄色いリボンが

トークショウの後は倍賞さんのミニコンサート。倍賞さんの胸には子供たちが振っていた黄色いリボンが

ご主人の小六さんとの軽妙なおしゃべりも楽しい、あっという間の40分でした

ご主人の小六さんとの軽妙なおしゃべりも楽しい、あっという間の40分でした

トークショウの後は倍賞さんのミニコンサート。倍賞さんの胸には子供たちが振っていた黄色いリボンが

トークショウの後は倍賞さんのミニコンサート。倍賞さんの胸には子供たちが振っていた黄色いリボンが

ご主人の小六さんとの軽妙なおしゃべりも楽しい、あっという間の40分でした

ご主人の小六さんとの軽妙なおしゃべりも楽しい、あっという間の40分でした

※今回の模様は、2/26(日)16時30分より、
テレビユー福島の特別番組(30分)として放送されます。

(撮影:鈴木穣蔵)