“わたしの夢”応援プロジェクトvol.15「浅葉克己さんと佐藤可士和さんのふるさとポスター教室」が開催されました。

2018/07/02

チームスマイル主催「“わたしの夢”応援プロジェクトvol.15 浅葉克己さんと佐藤可士和さんの、ふるさとポスター教室」が、前回3月のいわき市での開催に続き、6月23日(土)、岩手県の「釜石PIT」で開催されました。今回のイベントを開催するにあたり、以下の条件でポスターを募った結果、市内の高校生を中心に、最終的に28点の作品が集まりました。ご応募下さった皆様、ありがとうございました。

≪今回募集したポスターの条件≫

  • 釜石の魅力を市外に訴求するポスター
  • 版型はB3
  • 必ず入れなくてはならない文字は「釜石(ひらがな、カタカナ、英文字でも可)」
  • キャッチコピー、背景は自由(絵、写真、色模様、幾何学模様等)

今回のゲストである浅葉克己さんと佐藤可士和さんが、作品審査のために会場である釜石PITに到着。 ホール内にずらりと並べられた力作をじっと見つめつつ、「この花はなに?」「この灯台は?」「これはどんなお祭り?」と PITのスタッフに細かく問いかけ、作品のメッセージをできる限り正しく受け止めようとするお二人。じっくりと審査をした上で金賞と銀賞、それに「グランプリ」「浅葉克己賞」「佐藤可士和賞」を選出し、一通りの審査を終えたお二人は、チームスマイル一行とともに地元の視察ツアーへ出発しました。

到着するやいなや、さっそく審査。釜石PITのホール内に、応募された力作が並びます

到着するやいなや、さっそく審査。釜石PITのホール内に、応募された力作が並びます

釜石PITのスタッフから、釜石の魅力について細かくヒアリングをするお二人

釜石PITのスタッフから、釜石の魅力について細かくヒアリングをするお二人

到着するやいなや、さっそく審査。釜石PITのホール内に、応募された力作が並びます

到着するやいなや、さっそく審査。釜石PITのホール内に、応募された力作が並びます

釜石PITのスタッフから、釜石の魅力について細かくヒアリングをするお二人

釜石PITのスタッフから、釜石の魅力について細かくヒアリングをするお二人

まず訪れたのは、2019年に開催されるラグビーW杯の試合会場。子供たちの的確な判断で、登校していた児童は全員助かった鵜住居小学校、釜石東中学校の跡地に建設中のスタジアムでは、すでにメインスタンドが立ち上がり、工事車両の奥には青々とした芝をのぞかせていました。

2019年の本番に向けて、ラグビーW杯の釜石スタジアムは急ピッチで建設中

2019年の本番に向けて、ラグビーW杯の釜石スタジアムは急ピッチで建設中

2019年の本番に向けて、ラグビーW杯の釜石スタジアムは急ピッチで建設中

2019年の本番に向けて、ラグビーW杯の釜石スタジアムは急ピッチで建設中

その後、震災時に津波で甚大な被害を受けた『根浜海岸』へ向かいます。建物の2階部分まで水に呑まれた旅館「宝来館」の前には、浅葉さんが揮毫した「津波記憶石」が建立されています。石碑に彫られた「津波」の文字は、2011年3月11日のまさに大震災当日、何かに背中を押されるように、余震の中で浅葉さんが夢中で書いたもの。命の尊さを伝える石碑を前に、お二人もしばし鎮魂の想いを傾けました。

根浜海岸の「津波記憶石」の前で。景観を壊したくない、という地元の方々の想いから、ここには防波堤は建設されませんでした

根浜海岸の「津波記憶石」の前で。景観を壊したくない、という地元の方々の想いから、ここには防波堤は建設されませんでした

浅葉さんが揮毫した「津波記憶石」

浅葉さんが揮毫した「津波記憶石」

根浜海岸の「津波記憶石」の前で。景観を壊したくない、という地元の方々の想いから、ここには防波堤は建設されませんでした

根浜海岸の「津波記憶石」の前で。景観を壊したくない、という地元の方々の想いから、ここには防波堤は建設されませんでした

浅葉さんが揮毫した「津波記憶石」

浅葉さんが揮毫した「津波記憶石」

復興への想いを新たにした一行が再び釜石PITに戻ると、すでに応募した高校生たちが今や遅しと開演を待っていました。イベントでは、大スクリーンに作品が1点ずつ映し出され、金賞と銀賞が発表されていきます。「この公園はどこ?」「これはどんな踊りなの?」など、作品についてさらに細かく作者に聞きながら、全ての作品に対して、お二人から丁寧なコメントやアドバイスが続きます。 最後は「グランプリ」「浅葉克己賞」「佐藤可士和賞」が発表され、応募者だけでなく観客からも温かく大きな拍手が送られました。

一枚一枚、お二人の丁寧なコメントが続きます。釜石PITは、応募者や観覧に訪れた市民で満席

一枚一枚、お二人の丁寧なコメントが続きます。釜石PITは、応募者や観覧に訪れた市民で満席

一枚一枚、お二人の丁寧なコメントが続きます。釜石PITは、応募者や観覧に訪れた市民で満席

一枚一枚、お二人の丁寧なコメントが続きます。釜石PITは、応募者や観覧に訪れた市民で満席

一枚一枚、お二人の丁寧なコメントが続きます。釜石PITは、応募者や観覧に訪れた市民で満席

見事、グランプリを受賞したのは釜石高校の高木悠さん。授賞に驚きながらも、「私が感じた釜石の魅力を、すべて描き切ろうと思いました」「色塗りだけで15時間くらいはかけたと思います」と力強くコメント。「とにかく絵が上手。才能があるね」(浅葉さん)、「本人の言う通り、最後までしっかり描き切っているのが素晴らしい」(佐藤さん)、とお二人も絶賛。将来はデザインの道に進みたい、という高木さんの背中が、二人の巨匠の手でしっかりと押された瞬間でした。

「浅葉克己賞」を受賞した、釜石商工高等学校の藤井隆稀さん

「浅葉克己賞」を受賞した、釜石商工高等学校の藤井隆稀さん

「佐藤可士和賞」を受賞した、釜石商工高等学校の會田紫月さん

「佐藤可士和賞」を受賞した、釜石商工高等学校の會田紫月さん

「浅葉克己賞」を受賞した、釜石商工高等学校の藤井隆稀さん

「浅葉克己賞」を受賞した、釜石商工高等学校の藤井隆稀さん

「佐藤可士和賞」を受賞した、釜石商工高等学校の會田紫月さん

「佐藤可士和賞」を受賞した、釜石商工高等学校の會田紫月さん

「グランプリ」を受賞した高木悠さん。戸惑いながらも、その笑顔は希望に満ちていました

「グランプリ」を受賞した高木悠さん。戸惑いながらも、その笑顔は希望に満ちていました

「グランプリ」を受賞した高木悠さん。戸惑いながらも、その笑顔は希望に満ちていました

「グランプリ」を受賞した高木悠さん。戸惑いながらも、その笑顔は希望に満ちていました

「自分が所長をつとめる桑沢デザイン研究所にぜひ入学して欲しい」と浅葉さんが太鼓判を押せば、「どうしてこういう作品にしたのか、何をどう描きたかったのか。そういうことをよく考えて作った作品は、ちゃんと自分の口でも説明できるんですよね」と佐藤さん。高木さんの将来の活躍が今から楽しみです。

釜石PITを後にするお二人に、手を振る高校生たち。また一つ、新しい絆が生まれた瞬間でした

釜石PITを後にするお二人に、手を振る高校生たち。また一つ、新しい絆が生まれた瞬間でした

浅葉さんと佐藤さんを囲んでの記念のスナップ

浅葉さんと佐藤さんを囲んでの記念のスナップ

釜石PITを後にするお二人に、手を振る高校生たち。また一つ、新しい絆が生まれた瞬間でした

釜石PITを後にするお二人に、手を振る高校生たち。また一つ、新しい絆が生まれた瞬間でした

浅葉さんと佐藤さんを囲んでの記念のスナップ

浅葉さんと佐藤さんを囲んでの記念のスナップ

※なお、今回の出展作品は以下よりご覧頂けます。

撮影:Yoshiyasu Saijo