2023年のライブ・エンタテインメント市場規模は、 コロナ禍以前を大幅超/ぴあ総研が確定値を公表及び将来予測値を更新
2024年06月18日
ぴあ総研が、毎年行っているライブ・エンタテインメント市場動向に関する調査結果の確定値を公表し、及び将来予測値を更新しました。
調査結果は以下のとおりです。
【2023年のライブ・エンタテインメント市場規模(確定値)】
2023年1月~12月のライブ・エンタテインメント(音楽・ステージ)市場規模は、対前年増減率21.3%増の6,857億円となりました。2020年から続いていた新型コロナウイルス感染症の影響による市場の低迷を乗り越え、コロナ禍前の2019年の水準を上回り(対2019年増減率では8.9%増)、過去最高を更新しました。
ジャンル別にみると、音楽は対前年増減率20.6%増の4,757億円、ステージは対前年増減率23.1%増の2,099億円と、いずれも大幅に回復しています。コロナ禍前の2019年の市場規模と比べても、音楽は12.3%増、ステージは2.0%増となりました。
新型コロナウイルス感染症の5類移行で人流が活発化したことに加え、首都圏を中心とした大規模会場の増加による興行規模の拡大、チケット単価の上昇が、市場の伸びの主な要因と言えます。1公演あたり動員数(興行規模の拡大)は、2019年の610人から2023年には856人へ上昇、動員1人当たりのチケット単価は、2019年の7,600円から2023年には8,603円まで上昇しました。
【2030年までのライブ・エンタテインメント市場規模の将来予測値】
ぴあ総研では、足元の市況を踏まえ、2023年時点で公表した2024年以降のライブ・エンタテインメント予測値をこのたび更新しました。
2023年のライブ・エンタテインメント市場規模は、ベースシナリオに基づく前回の予測値6,408億円を上回り、楽観シナリオ(予測値6,966億円)にほど近い6,857億円(確定値)で着地。このままライブ・エンタテインメント参加意欲が衰えず、新たに国内各地で新設される会場が安定稼働するならば、2030年には7,360億円まで市場規模が拡大する可能性もあるとみています。
一方で、国内人口の減少に加え、深刻な働き手不足が顕在化していること、高度経済成長期に設置された劇場・音楽堂等の改修・建替え等が今後相次ぐことは、成長のブレーキになりかねません。集客エンタテインメント領域における持続可能な産業化の促進、及びイノベーションの推進を図っていくことが重要であると考えています。
* ライブ・エンタテインメント市場規模=音楽コンサートとステージでのパフォーマンスイベントの
チケット推計販売額合計と定義。
* 2023年1月~12月に開催されたイベントが今回の推計対象。
* オンラインライブは含みません。
* 2023年に公表した2024年以降の将来予測を、2024年6月時点の推計として更新。
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