ぴあ総研が6月に開催したシンポジウム「文化と経済の対話から考える未来のかたち」の開催報告

2025年08月25日

CSR活動 シンポジウム

本シンポジウムの登壇者
本シンポジウムの登壇者

ぴあ総研は、2025年6月23日、京都市の龍谷大学 大宮キャンパス本館にて「第4回ぴあ総研シンポジウム in 京都」を開催しました。京都の歴史的学府に満席の聴衆を迎え、知的探求と社会実装の視座を交差させた議論が繰り広げられました。

本シンポジウムは、2022年より「集客エンタメ産業の未来に向けた、社会的意義と本質的価値」を提言する場として継続してきた取り組みで、今回で4回目。今年はぴあ関西40周年を記念し、初めて関西での開催となりました。テーマは『文化と経済の対話から考える未来のかたち』。コロナ禍を経て改めて注目される文化芸術・エンタメ・スポーツの本質的価値を、経済や社会とどう結びつけ、持続的に発展させていくかを議論しました。

冒頭に、ぴあ総研より「Culture Circular Engine(文化芸術・エンタメ・スポーツを基盤として社会と経済を好循環させ、人間の可能性と創造性を高める社会モデル)」の考え方を提示した後、パネルディスカッションへと展開しました。

パネルディスカッションには、文化芸術・エンタメ・スポーツ振興の第一線で活躍する各界リーダーが登壇。

都倉俊一氏(文化庁 長官):文化芸術やエンタメ、スポーツを平和や包摂を支える社会基盤と位置づけ、ポストSDGsにおいて国際的に明確な位置づけを与える必要性を呼びかけ。

日比野克彦氏(東京藝術大学 学長):芸術が人の心を動かすことで、地域課題や社会課題の解決につながる可能性を提示。

鳥井信吾氏(サントリーホールディングス㈱ 代表取締役副会長):酒づくりにおける熟成を例に、文化は時間とともに深まり続ける価値であると語り、長期的視点での価値創造の重要性を指摘。

岡田武史氏(㈱今治.夢スポーツ 代表取締役会長):今治におけるスポーツを通じた移住促進や市民の誇りの醸成事例を紹介し、「心の豊かさ」こそ持続可能な社会の根幹であると言及。

さらに、ファシリテーターを務めた 鈴木寛氏(東京大学教授/京都市特別顧問) は議論を総括し、「文化芸術やスポーツが生み出す“心を動かす力”こそ、経済や社会の持続可能性を支える基盤です。京都から大阪万博へと議論をつなぎ、ポストSDGsの国際的アジェンダに文化の価値を明確に位置づけていきたい」と方向性を描きました。

今回の議論は、2025年大阪・関西万博におけるシグネチャーイベント「世界遊び・学びサミット」でのパネルディスカッション(2025年8月10日開催)に継承されました。


[開催概要]
「文化と経済の対話から考える未来のかたち~文化芸術・エンタメ・スポーツの持続的発展を目指して~」

【プログラム】
◆開会挨拶
吉澤 保幸 (ぴあ総合研究所株式会社 代表取締役社長)

◆ぴあ総研活動報告
笹井 裕子 (ぴあ総合研究所株式会社 取締役所長)

◆パネルディスカッション: 文化芸術・エンタメ・スポーツと経済の好循環とは

≪パネリスト≫
都倉 俊一氏 (文化庁長官)
日比野克彦氏 (東京藝術大学学長)
鳥井 信吾氏 (サントリーホールディングス株式会社 代表取締役副会長)
岡田 武史氏 (株式会社今治.夢スポーツ 代表取締役会長)

≪ファシリテーター≫
鈴木 寛氏 (東京大学教授、京都市特別顧問)
吉澤 保幸 (ぴあ総合研究所株式会社 代表取締役社長)

文化芸術・エンタメ・スポーツ振興の第一線で活躍する各界リーダーが登壇
文化芸術・エンタメ・スポーツ振興の第一線で活躍する各界リーダーが登壇

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