ぴあを応援してくださる皆さまへ~社長メッセージ~

100年企業を目指し、成長へのステップを踏み出します

ぴあ株式会社 代表取締役社長矢内 廣

2017年度決算と、新・中期経営計画について

 皆様には平素よりご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。中期経営計画の最終年度にあたる2017年度のぴあグループの連結業績は、音楽、スポーツ、演劇等の主要ジャンルを中心にチケット販売が好調に推移し、売上高は過去最高を更新しました。一方、セキュリティ強化に向けた組織・システム両面での対策費用、人気興行獲得経費等の増加傾向により、利益面では前年を下回る形での着地となりました。「チケットぴあ」を軸とした、チケット流通プラットフォームの強化は順調に進捗し、その成長基軸を維持しましたが、興行の主催、及びその関連商品やメディアビジネスの拡大による収益は大幅な良化には至らず、今後に向けて課題を残す結果となりました。
本決算の際には、こうした実績を真摯に総括するとともに、当社グループの強みを再認識し、成長へのステップを踏み出すための新たな中期経営計画(3ヶ年)を発表いたしました。コンテンツの供給から、興行の企画制作、チケット販売、会場運営、ユーザー体験までをトータルに提供できる、当社ならではの「バリューチェーン」の構築を目指し、役員・従業員一丸となって、さらなる経営努力を積み重ねてまいる所存です。

2020年を見据え、大きなステップを踏み出しました

 現在、ロシアにてサッカーのW杯が開催中ですが、来年はいよいよ日本で初の、ラグビーW杯が開催されます。当社は「チケッティングサプライヤー」として、公式チケットサイトの構築と運営を受託し、観戦チケットの売れ行きも順調です。また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックにつきましても、「チケッティング業務委託事業者」の契約候補者として正式に選定されております。世界中が注目するイベントの成功に向け、当社の経験と実績を十分に活かし、日本の先進性やホスピタリティをしっかりと世界にアピールしていきたいと考えております。
昨夏には、昨今の会場不足問題の解決に向けた一助たるべく、横浜・みなとみらい地区に収容人数1万人の大型音楽アリーナを開設することを発表し、2020年春の開業を目指して、昨年12月にはすでに着工いたしました。1万人規模のアリーナの民間企業による単独運営は、日本でも他に例のないことですが、この事業を成功に導くことで、エンタテインメント業界の活性化と市場の拡大に少しでも貢献できればと思っております。

社会の「公器」として、社業を通じた社会貢献を

 昨今、ネット上でのチケットの不正な高額転売が社会問題となっています。その対応策の一つとして、業界4団体が立ち上げた、チケットの2次売買を定価で仲介する公式サービス「チケトレ」が6月1日に正式スタートしました。当社の「定価リセールサービス」の経験と実績が評価され、業界の将来を占う新しいサービスの構築、運営を受託したものです。また、映画界における新しい才能の発見と育成を目的に、当社が長期にわたりCSRとして取り組む「PFF(ぴあフィルムフェスティバル)」も、去る4月3日より一般社団法人化いたしました。官民を含めた社会全体で、この活動を後押しできる環境を確立し、今年で39回目を迎える本活動のさらなる継続と発展を目指します。
 加えて、東日本大震災の復興支援プロジェクトである「チームスマイル」活動も、昨年3月の「仙台PIT」のオープンで、豊洲、いわき、釜石とあわせ4つのホール「PIT(=Power Into Tohoku!)」が揃い、「豊洲PIT」の観客からの寄付を活用した、各界の著名人による「“わたしの夢”応援プロジェクト」も本格的にスタートしました。被災地の子供たちの夢の実現を後押しするため、すでに多くの応援団の方々に出演していただいておりますが、今後もさらにこうした活動の拡充に力を入れてまいります。

社業を通じた、社会貢献を継続します

 昨今話題の「チケットの高額転売問題」につきましても、業界団体からの要望に応え、チケットの二次販売を定価で仲介する公式サービス「チケトレ」を昨年6月にスタートしました。法規制化の議論も始まっていますが、当社としましても、エンタテインメント業界の健全な発展のため、こうした課題の解決により一層尽力してまいります。
一方、当社CSR活動の一つとして主体的に参画している、東日本大震災の復興支援団体「一般社団法人チームスマイル」では、東京、福島、宮城、岩手にオープンした4つのホール「PIT」を拠点に、震災から7年を経た今も、「心」の復興支援活動を継続しています。被災地の子供たちの夢の実現を後押しする「“わたしの夢”応援プロジェクト」は、すでに15回を数え、地元でも多くの方々に喜んでいただいております。今後も各界の著名人の皆様を被災地にお招きし、子供たちを笑顔にするお手伝いを続けてまいります。
また、“映画の若い才能の発見と育成”という趣旨のもとに活動を続けてきた「PFF・ぴあフィルムフェスティバル」も、今年で40回を迎えます。昨年4月には、60社を超える企業・団体からの支援を受け、正式に一般社団法人化されました。これに際しては、当社からも10億円の基金を拠出しております。さっそく昨年の「PFFアワード」入選監督2名の作品が、「ベルリン国際映画祭」と「香港国際映画祭」に正式招待されるという嬉しいニュースもありました。当社では、「社会の公器」としての使命を果たすべく、社業を通じた社会貢献に今後も積極的に取り組んでまいります。

「ひとりひとりが生き生きと」あるために

 当社は昨年、創業45周年、上場15周年を迎えましたが、これを機に他の上場企業に先駆け、全従業員を対象に「譲渡制限付株式(=RS)」を付与いたしました。全従業員が株主となることでオーナーシップ・マインドを育み、株主の皆様と同じ目線で業務に取り組んでまいります。また、今年度は新たに女性の取締役を選任し、働き方改革と女性の活躍推進を強化します。“ひとりひとりが生き生きと”という企業理念のもと、“100年企業”を目指して企業価値の向上に努めてまいりますので、皆様には引き続き温かいご支援の程を、何卒よろしくお願い申し上げます。