PFF(ぴあフィルムフェスティバル)は、新たな映画賞「大島渚賞」を創設します

2019年12月04日

1977年から続く自主映画の祭典「ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」は、「新しい映画の才能の発見と育成」をテーマに去る本年9月に41回の開催を数えました。2017年に「一般社団法人PFF」を設立し、あらたな歩みを始めたPFFは、新しい映画賞として「大島渚賞」を創設いたします。来年2020年2月の受賞者の発表に先立ち、本日12月4日、日本外国特派員協会にて、「大島渚賞」創設に関する記者会見を行いました。

会見では、大島渚監督の奥様で女優の小山明子さん、ぴあ株式会社代表取締役社長で一般社団法人PFF 理事長の矢内廣、PFFディレクターの荒木啓子が登壇し、以下のとおり、概要を発表しました。


【「大島渚賞」について】
大島渚賞は、映画の未来を拓き、世界へ羽ばたこうとする、若くて新しい才能に対して贈られる賞です。映画の新しい才能を〈発見〉する「PFFアワード」。その才能を〈育成〉する「PFFスカラシップ」。そしてその先、その才能をさらに世界へ〈飛躍〉させるための賞が「大島渚賞」です。かつて、大島渚監督が高い志を持って世界に挑戦していったように、それに続く次世代の監督を、期待と称賛を込めて顕彰します。
審査員長には音楽家の坂本龍一氏、審査員を黒沢清監督、PFFディレクター荒木啓子が務めます。

■選考対象
・日本で活躍する映画監督(劇場公開作3 本程度)
・原則として前年に発表された作品がある監督とする

■審査方法
毎年、国内外の日本映画に造詣の深い映画祭ディレクターやプログラマー、映画ジャーナリストなど、多様な国、年齢、キャリアの映画人からの推薦により、候補5監督を選出。その中から審査員が授賞者1名を決定する

■発表
第1回大島渚賞の受賞者は、2020年2月発表を予定しています


<大島 渚監督 プロフィール>
1932年京都府生まれ。54年京都大学法学部を卒業し、松竹に助監督として入社。59年「愛と希望の街」で監督デビュー。「青春残酷物語」「日本の夜と霧』などで新鮮な技法を見せ一躍脚光を浴びる。61 年松竹を退社し、独立プロ「創造社」を設立。以後、『日本春歌考』『絞死刑』『少年』『儀式』などを監督した。75 年「大島渚プロダクション」を設立。76 年日仏合作映画『愛のコリーダ』が海外で高い評価を得て、78 年『愛の亡霊』で第31 回カンヌ映画祭の最優秀監督賞を受賞。その他に『戦場のメリークリスマス』『マックス、モン・アムール』などの海外合作映画も発表した。99 年『御法度』を制作。01 年フランス芸術文化勲章を授与。13 年に80 歳で永眠した。79 年から88 年まで「ぴあフィルムフェスティバル」の審査員を務めた。


<第1回大島渚賞 概要>
【審査員】     審査委員長 坂本龍一(音楽家)
                  審査員 黒沢清(映画監督)、荒木啓子(PFFディレクター)
【発  表】    2020年2月予定
【授賞式】   2020年3月19日(木) 丸ビルホール ※招待のみ。チケット販売はありません。
【記念上映会】 2020年3月20日(金) 丸ビルホール ※上映プログラムなどの詳細は、2020年2月発表予定