「PFFアワード2024」 入選作品&最終審査員 決定!

CSR活動

2024年07月03日

9月7日(土)より開催となる、「第46回ぴあフィルムフェスティバル」のコンペティション「PFFアワード2024」の入選作品が決定しました。

「PFFアワード」は、1977年にスタートした、映画監督を目指す若者たちの自主映画コンペティションです。黒沢清、塚本晋也、佐藤信介、李相日、荻上直子、石井裕也、早川千絵、山中瑶子監督など、これまでに180名を超えるプロの映画監督を送り出してきました。

今年の応募本数は、前年から135本増となる692本。16名のセレクション・メンバーによる、約4か月間の審査を経て、入選作品19本が決定しました。今年は、最年少14歳を含む、18歳以下の監督による作品が3作品入選。監督たちの平均年齢も、昨年の26.1歳から、23.1歳と大きく若返り、新世代を感じさせる、驚きと期待に満ちた作品群となりました。

また5名のトップクリエイターで構成される、最終審査員も併せて発表します。今年は、小田香氏(フィルムメーカー/アーティスト)、小林エリカ氏(作家/アーティスト)、高崎卓馬氏(クリエイティブ・ディレクター/小説家)、仲野太賀氏(俳優)、吉田恵輔氏(映画監督)の5名に審査を務めていただきます。グランプリなど各賞は、9月20日(金)の表彰式にて発表されます。

全19本の入選作品は、9月のPFF東京会場で2回、11月9日(土)からの京都会場で1回ずつ、スクリーン上映を行います。また、今年もU-NEXT、DOKUSO映画館でのオンライン配信を予定しています。

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■「PFFアワード2024」入選作品

*作品名五十音順。年齢、職業(学校名)は応募時のものです。

692本の応募作品の中から、今年は19作品が入選しました。

I AM NOT INVISIBLE』 24分 監督:川島佑喜(21歳/東京都出身/武蔵野美術大学 造形構想学部 映像学科)
アイスリンク』 10分 監督:王 紫音(23歳/中国出身/清華大学美術学院)
秋の風吹く』 63分 監督:稲川悠司(26歳/愛知県出身/フリーター)
あなたの代わりのあなた展』 18分 監督:山田 遊(28歳/東京都出身/劇団主宰)
Into a Landscape』 2分 監督:山中千尋(30歳/兵庫県出身/東京藝術大学大学院 映像研究科 アニメーション専攻)
END of DINOSAURS』 28分 監督:Kako Annika Esashi(26歳/アメリカ出身/国連職員)
季節のない愛』 84分 監督:中里有希(22歳/山形県出身/東北芸術工科大学 デザイン工学部)
』 21分 監督:杜 詩琪(25歳/中国出身/武蔵野美術大学大学院 映像・写真コース)
これらが全てFantasyだったあの頃。』 72分 監督:林 真子(27歳/兵庫県出身/会社員)
さようならイカロス』 107分 監督:田辺洸成(20歳/福岡県出身/青山学院大学 総合文化政策学部)
さよならピーチ』 124分 監督:遠藤愛海(22歳/静岡県出身/京都芸術大学 芸術学部 映画学科)
サンライズ』 24分 監督:八代夏歌(18歳/愛知県出身/愛知県立旭丘高等学校 美術科)
正しい家族の付き合い方』 17分 監督:ひがし沙優(14歳/大阪府出身/中学生)
ちあきの変拍子』 31分 監督:白岩周也、福留莉玖(18歳、17歳/鳥取県出身/米子工業高等専門学校 放送部)
チューリップちゃん』 18分 監督:渡辺咲樹(22歳/宮城県出身/東北芸術工科大学 デザイン工学部)
分離の予感』 64分 監督:何 英傑(25歳/中国出身/武蔵野美術大学 造形構想学部 映像学科)
松坂さん』 39分 監督:畔柳太陽(25歳/愛知県出身/フリーター)
よそのくに』 9分 監督:尾関彩羽(21歳/愛知県出身/名古屋学芸大学 映像メディア学科)
わたしのゆくえ』 23分 監督:藤居恭平(32歳/滋賀県出身/会社員)

<入選作品データ>
【入選数】19本  【年齢】平均:23.1歳/最年少:14歳/最年長:32歳
【作品時間】平均:40.9分/最短:2分/最長:124分

<応募全体データ>
【応募数】 692本  【年齢】平均:30.5歳/最年少:9歳/最年長:80歳
【作品時間】平均:33.4分/最短:1分/最長:172分
 


 
■最終審査員
 *五十音順/敬称略。

001.jpg 小田 香(フィルムメーカー/アーティスト)
おだ・かおり|1987年、大阪府生まれ。2016年映画監督タル・ベーラ指揮によるfilm.factoryプログラム博士課程修了(第1期生)。ボスニアの炭鉱を主題とした映画『鉱 ARAGANE』(15)で山形国際ドキュメンタリー映画祭・アジア千波万波部門特別賞受賞。ユカタン半島の洞窟泉を撮影した映画『セノーテ』(19)で第一回大島渚賞受賞、芸術選奨新人賞受賞。最新中編『GAMA』(24)はMoMA Doc Fortnight、Cinéma du réel、Festival du cinéma de Brive(SFCC批評家賞)など国内外の映画祭で上映された。
 
002.JPG 小林エリカ(作家/アーティスト)
こばやし・えりか|目に見えない物、時間や歴史、家族や記憶、場所の痕跡から着想を得た作品を手掛ける。著書は小説「最後の挨拶His Last Bow」、「トリニティ・トリニティ・トリニティ」、「マダム・キュリーと朝食を」、コミックに「光の子ども 1-3」(リトル・モア)他。近刊は「彼女たちの戦争 嵐の中のささやきよ!」(筑摩書房)と、音楽家寺尾紗穂との朗読歌劇作品にもなった「女の子たち風船爆弾をつくる」(文藝春秋)。
 
003.jpg 高崎卓馬(クリエイティブ・ディレクター/小説家)
たかさき・たくま|1969年、福岡県生まれ。電通ジャパン所属。2024年には3度目になるJAAAクリエイター・オブ・ザ・イヤーを受賞など、国内外の広告賞の受賞多数。第76回カンヌ国際映画祭で、役所広司が最優秀男優賞を受賞した映画『PERFECT DAYS』(23)では、ヴィム・ヴェンダースと共同脚本・プロデュースを担当。著書に、小説「はるかかけら」、「オートリバース」(中央公論新社)や絵本「まっくろ」(講談社)などがある。毎週金曜深夜J-WAVE「BITS&BOBS TOKYO」ではMCを担当。
 
004.jpg 仲野太賀(俳優)
なかの・たいが|1993年、東京都生まれ。2006年、俳優デビュー。映画『すばらしき世界』(21)で日本アカデミー賞助演男優賞などを受賞。近作にドラマ 連続テレビ小説「虎に翼」、「拾われた男」、映画『笑いのカイブツ』(23)、『熱のあとに』(23)など。7月放送のドラマ「新宿野戦 病院」(フジテレビ系)で W主演するほか、舞台『峠の我が家』(10月25日~東京公演)に主演、11月1日公開の映画『十一人の賊軍』でW主演。26年 1月スタートの大河ドラマ『豊臣兄弟!』では主人公の豊臣秀長役に抜擢。
 
005.jpg 吉田恵輔(映画監督)
よしだ・けいすけ|1975年、埼玉県生まれ。自主映画を制作する傍ら、塚本晋也監督作品の照明を担当。2006年『机のなかみ』 で長編映画監督デビュー。オリジナル脚本作品に『純喫茶磯辺』(08)、『さんかく』 (10)、『ばしゃ馬さんとビッグマウス』 (13)、『麦子さんと』 (13)、『犬猿』(18)、『BLUE』、『空白』(21)、『神は見返りを求める』(22)。漫画を原作とした『銀の匙』 (14)、『ヒメアノ~ル』 (16) 、『愛しのアイリーン』(18)も監督している。最新作『missing』が公開中。
 


 
「PFFアワード2024」入選作品発表にあたって(ディレクター 荒木啓子)

自主的に生み出される映画からの熱と想いを浴び、手間暇かかる創作がこれだけ続けられ完成されることが日常にある、その芳醇さに打たれ続ける、日々感嘆符ばかり並ぶ数か月を、16名のセレクション・メンバーと共に過ごした。

改めて、ゼロから映画を生み出す皆様に、敬意と、ご応募くださった感謝を伝えたい。

ありがとうございます。

延べ3日間に渡るセレクション会議では「映画制作映画」の増加が話題になった。アフターコロナを象徴しているのではないかという説には皆頷いた。入選作品の少なからずが、映画制作の映画となったことは偶然ではあるが、「映画制作」というものが象徴する“何か”を観客と共に言語化していきたいと感じている。また、本年は、アニメーション作品の増加も目立った。アニメーションやVFXがあることが当たり前、特別ではない世界を実感している。そして、10代の生み出した作品の、映画への純粋な憧れに、襟を正した。

入選19作品は、「第46回ぴあフィルムフェスティバル2024」のスクリーン上映と配信とで多くの方に体験いただけるよう、準備を始めた。9月の東京会場で2回、11月の京都会場で1回のスクリーン上映は、一期一会の場となるので、是非多くの方にご参加いただけることを願っている。

長編・中編・短編、フィクション・アニメーション・ドキュメンタリー、と、あまりに多彩な19作品がラインナップされることになった、コンペティション「PFFアワード2024」。本年の最終審査員5名から9月20日(金)に発表されるグランプリほか各賞も、会場の皆様の投票で決定する観客賞も全く予想がつかないが、19作品を初めて体験くださる観客の皆様の心に刻まれる一作との出会いを想像し、映画祭準備をすすめていく。いま、を紹介するコンペティション部門「PFFアワード」と、映画130年の歴史を網羅する「招待作品部門」で、映画に浸る13日間がもうすぐそこに!
 


 
「第46回ぴあフィルムフェスティバル2024」
 日程:9月7日(土)~21日(土)  会場:国立映画アーカイブ ※月曜休館

「ぴあフィルムフェスティバル in 京都2024」
 日程:11月9日(土)~17日(日)  会場:京都文化博物館 ※月曜休館

【公式サイト】 https://pff.jp/jp/
 



◎お問い合わせ:
マジックアワー  TEL 03-5784-3120 / ✉ staff@magichour.co.jp
一般社団法人PFF TEL 03-5774-5296